石といっても様々な種類や性質があります。
ここでは、基本的な石の性質と庭づくりによく使われる石材を ご紹介します。
<石の種類と性質>
花崗岩(かこうがん)
花崗岩は、地下のマグマが地下深部にて徐々に冷え固まった結晶質のもので、硬く、磨くと美しく、耐久性に富む石です。
主成分は、石英、長石、雲母の集合体で、粒状構造になっています。磨くと美しいことから、建築物や庭によく使われますが、硬いため加工費がかさみ、含有鉄分でさび色が出たり、耐火性の点でやや劣ります。
花崗岩として知られているのが御影石です。御影石は、兵庫県神戸市の御影町にて産出された 花崗岩を御影石と称し、建築石材では花崗岩全般を御影石と呼んでいます。
日本以外でも、イギリスやスウェーデン、中国などでも採石されています。
凝灰岩(ぎょうかいがん)
凝灰岩は、噴火で噴出した火山岩・砂・岩塊片などが中あるいは陸上に堆積して固まった石です。
色は、淡灰や灰緑色で、混在する物質により斑紋があるものがあります。凝灰岩として知られているのが大谷石です。
多孔質で柔らかい石質で、加工もしやすく強度もある反面、風化しやすい性質を持ちます。
安山岩(あんざんがん)
安山岩は、噴火で噴出した火山岩で、地表近くで急に冷えて固まったもので塊状・柱状あるいは板状で露出しています。
安山岩として知られているのが鉄平石です。色はは灰褐色のものが多く、光沢がなく、硬い性質をもっています。
砂岩(さがん)
砂岩は、さまざまな岩石が、粗粒となり水中に堆積し固まった石材です。
安山岩と凝灰岩の中間の強度を持ち、耐火性が高く酸にも強い特徴があります。
吸水率の高いものは、外装に採用すると凍害を受けて割れる場合があります。また、汚れや苔が付きやすく、メンテナンスが必要です。
石灰岩(せっかいがん)
石灰岩は、石灰質の殻をもった生物の化石や海水中の成分が沈殿し固まった石です。
軟らかく、加工しやすい反面、寒冷地には向かず、風化しやすい特徴があります。
石英岩(せきえいがん)
石英岩は、堆積岩の一種で石英質できた石です。
硬く、光沢があるのが特徴で、成分が水晶とほぼ同じと言われています。